レポート
2024.09.28

日本財団と東京大学が共同研究「南鳥島のマンガンノジュール」

日本の最東端に位置する南鳥島。

その周辺の海底にレアメタルを含む鉱石「マンガンノジュール」の調査が進み、新たな発表がありました。

 

マンガンノジュールとは、岩石の破片やサメの歯を中心に、ニッケルやマンガンを含んだ成分が付着することで生成された鉱石です。

これらのレアメタルはスマートフォンや車のバッテリーに利用されるから、非常に価値の高い鉱石です。

太陽光など自然エネルギーを効率よく利用する為にはバッテリーが必要不可欠で、日本はこれらの鉱石のほとんどを輸入に頼っています。

そのため、今回見つかった鉱石は日本産の新たな資源として注目されています。

今回は海底からのサンプル収集に成功し、成分の解析が進められるとともに資源の量も判明しました。

その量は日本が利用する量の75年分に匹敵するようです。

 

▲コメントする東京大学大学院工学系研究科 教授 加藤泰浩さん

▲マンガンノジュールを手に持ち記者に見せる日本財団 会長 笹川陽平さん

▲プレゼンテーションを使用し、南鳥島現地での作業の様子を紹介した。東京大学大学院工学系研究科 教授 中村謙太郎さん

▲マンガンノジュールの断面図。中心部には岩石の破片やサメの歯がある。

 

今回の発表についてお話を伺いました。

日本財団 常務理事 海野光行

一番大きいのは、5000メートル海底からマンガンノジュールを引き上げるということだと思います。

やはり一般の企業が行うのはリスクがあるんですけれども、これを私たちと東京大学が一緒になって引き上げたということと

どこに、どれだけのものが、どのくらいの品質のものがあるのかということが把握できたのは

企業も入りやすい状況になってくると思います。

その辺すごく開発もですし、鉱物資源を使った産業の機運づくりにもつながっていくんじゃないかなと思うので

そこが一番意義のあるところなのかなと思っております。

 

新しい日本産資源として利用されることが、楽しみですね。

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