環境省が進める「令和の里海づくり」モデル事業。
干潟や藻場の再生・保全を目的として行われている事業のうち大阪の一般財団法人環境事業協会の活動を取材しました。
堺の工業地帯の中にある小さな干潟。
もともと名前のなかったこの干潟は新たに「なにわCHISHIKI浜」(なにわちしきのはま)と名付けられました。
2023年から始まったこの取り組みは浜の再生や生き物の生息場所の作成を通して水環境について学びます。
今回は大学生・高校生や水環境の専門家を中心に実施されました。
今回行われたのは水性生物の調査と、アサリの成長の確認、海岸の清掃です。
この活動について、環境協会の正垣さんにお話を聞きました。
【記者】このプロジェクトについて教えてください。
【正垣さん】ここは大阪堺にあります堺泉北港南泊地という大阪湾の奥の奥の小さな干潟になります。
令和の里海づくり事業という中で、大学生と業者さんたちと一緒にいろんな人達の力を借りて、この浜をきれいにして、ゆくゆくは大阪湾のことを知っていただく拠点になるような里海づくり事業としてやっております。
【記者】どんな方が参加していますか?
【正垣さん】大阪公立大学の大学生、近畿大学の大学生、高校生、それから堺市漁業協同組合の皆さん、大阪府の皆さん、それから海のことの専門家さんたちでこの活動をやっております。
【記者】具体的に何をしているんですか?
【正垣さん】まずこの浜にはたくさんのゴミが集まっているので、きれいな浜にしようということでゴミ拾いをしております。
たくさんタイヤとか鉄パイプとか大きなゴミがたくさん落ちてます。
2つ目に、6月にアサリにマーキングをして、番号を振って海に沈めています。
それが3か月の間にどれだけ大きくなったかっていうのを調査しています。
3つ目は。生き物の調査ということで、この浜にどんな生き物がどれだけいるかっていうことで調査をしています。
また、阪急百貨店の方で行われたイベントで、子供たちがガーランドを作ってもらったんですけども、それを仕掛けして、そこにたくさん生き物が集まってくるように仕掛けを作りました。
【記者】参加された方々の様子はどうですか?
【正垣さん】本当にこんな天気のいいところで、皆さん一生懸命この浜をきれいにしようと思って活動をしていただいてることが、本当に皆さんでこの海づくりをしてるという感じがあっていいなと思います。
【記者】このプロジェクトを通して、参加者の方に感じて欲しいことはありますか?
【正垣さん】大阪湾とやっぱり近づきにくい、触れる海に触れることが少ない場所なんですけども、これを機に大阪の海のことを知ってもらって
もっと海がきれいになってほしいなっていう風に感じていただければと思います。
大阪府 環境保全課の関さんにもお話を伺いました。
【記者】どういう想いで実施されていますか?
【関さん】まだ里海というものが、人が適度に接して豊かな大阪海をつくるというふうなものなんですけれども、今回このテーマになってですね
実際に大阪でも海に親しむという機会が少なくなっている中で、今回、学生さんとかも取り組んでいただきましたけれども、皆さんの力で海を再生していく、
保全していくというふうなところがこの令和の里海づくりというふうに私は思っています。
【記者】参加された方々の様子はどうですか?
【関さん】参加していただいた皆さんの笑顔が本当にめちゃめちゃ笑顔で、すごく嬉しく思っております。
地域の方々と加盟店様が繋がって、一体で社会貢献に取り組んでいく重要性を感じました。
【記者】最後にメッセージをお願いします。
【関さん】大阪の府民の方はなかなか大阪湾と関わりがないと思うので、まずは大阪湾の現状を知っていただいて
海に親しんでいただきたいです。
そしてもしよければ里海づくりに一緒に取り組んでいただけたらと思います。
海づくりをきかっけに海に興味を持つ人が増えるといいですね。