レポート
2025.10.07

海と人をつなぐ一杯 ライフ×サッポロビールのコラボ缶が誕生

サステナブルな社会へ、想いを缶に込めて

 

SDGsの目標が掲げられて以降、社会全体で環境への意識が高まる中、地域や企業も環境負荷の低減に向けた取り組みを進めています。

その一環として、スーパーマーケット「ライフ」と「サッポロビール」、そして「海と日本プロジェクトin大阪」がタッグを組み、大阪湾の生き物を描いたオリジナルデザインのビール缶を2025年10月7日から近畿圏のスーパー「ライフ」で発売します。

コラボ缶

新しいデザインのコラボ缶。大阪湾の生き物が描かれている。

缶の側面にはワタリガニをはじめとする大阪湾の生き物が描かれ、見た目にも鮮やか。
さらに、コラボ缶1本につき1円が「海と人・街リジェネレーションプロジェクト大阪」へ支援される仕組みです。

机左がライフコーポレーション、机右がサッポロビール

左から、ライフコーポレーションの北河英美里さん、三日月理子さん、宗大輔さん

左からサッポロビールの岡崎真吾さん、中村亮さん、江見陽介さん

この取り組みについて、ライフコーポレーションとサッポロビールの担当者の方にお話を伺いました。

                                 

ライフコーポレーションの思い

 

株式会社ライフコーポレーション/秘書・広報部兼サステナビリティ推進部/部長
宗 大輔さん

ライフは首都圏・近畿圏を中心に316店舗を展開している食品スーパーです。
持続可能で豊かな社会を実現・貢献することを目標にしています。
また、食料品をお客様にご提供するだけでなく、地域の皆様と一緒になり実現することを目指しています。

■普段から環境への取り組みは行われていますか?
お客様からのご要望もあり、店頭でのプラスチックごみや資源ごみの回収を行っています。
最近では衣料品の回収も実施しており、それらで得られた収益は子ども食堂への支援や食育事業などに当てられています。
また小学校への環境などの出張授業なども取り組んでおります。
海洋プラスチック削減や、野菜くずなどを利用したバイオマス発電も取り組んでいます。
さらに大阪府が実施している「大阪産(もん)」の取り組みでは、大阪産の規格外レモンを使用した「レモンビール」など、食品ロス削減にも力を入れています。

■大阪湾との関わりはありますか?
店舗によっては岸和田漁港さんから魚を仕入れているところはあります。

■コラボを実施するに至ったきっかけ
私たちには社会貢献していくというミッションがあり、常に環境について何かできないかと考えておりました。
昨年、サッポロビールさんより紹介していただき、海と日本プロジェクトに参加しました。
今年はさらにこの取り組みを広めるべく、コラボ缶の販売ということになりました。
缶の見た目は非常に鮮やかで、お酒の売り場でこうした鮮やかなデザインは少ないため、目立って良いなと思います。

■販売について
一部店舗を除きますが、近畿圏のほぼ全ての店舗で販売を行います。

■来年に向けて目標はありますか?
コラボ缶を通して、地域の皆様にライフの食育や環境事業について発信しながら、
私たちの支援がお子様や若い方に届き、次世代のリーダーを育てる助けになればと思っております。
また、地域の連携では行政や教育機関との協力も目標としています。

                                 

サッポロビールの視点

 

サッポロビール株式会社/近畿流通本部/第1営業部/部長代理
中村 亮さん


私たちのサステナビリティ方針は「大地と、ともに、原点から、笑顔づくりを。」と掲げています。
地球環境や社会課題に取り組んでいこうという考えがあります。
自然の恵みを大切にしながら、商品づくりからお客様の手元に届いたあとまで、関係者の皆様と共に持続可能な未来を目指しています。

環境に関する取り組みも会社全体として行っています。
また、事業活動で使用するプラスチックの削減や環境美化活動などを通じて、水資源や海の環境を守る取り組みを積極的に行っています。

■コラボしようと思った理由は何ですか?
環境に関する取り組みなどは会社全体で実施していますが、関西エリアを中心にした取り組みができないかと考えておりました。
そこから近畿圏に多く展開されているライフさんに相談したところ、良いお返事をいただくことができました。
また、サッポロビールは海と日本プロジェクトにも参画しておりましたので、海をテーマにした特別なデザイン缶を発売することになりました。

■缶のデザインについて
今年の缶のデザインは「なにわCHISHIKI浜(なにわちしきのはま)」での生物をモチーフにしました。
お客様に身近な海の事やCHISHIKI浜での活動について興味を持ってもらうきっかけになればいいなと思っております。

■缶作りで大変だったところ。
昨年と比べて今年は多くの方に協力をいただく事ができました。

■なにわCHISIKI浜とはなんですか?
もともと環境事業協会さんが大阪ECO動物海洋専門学校さんと一緒に保全活動されている干潟で、そこに私たちが協力させていただくことになりました。
そういった場所を守り発展させる事で、大阪に住む方々が海に触れる機会も増えると思います。
また、2026年1月にはライフさんの店頭でで活動内容の発表イベントも実施されます。
協力にあたりライフさんと現地調査に同行させていただきました。

■今後の目標について
会社全体ではこうした環境への取り組みを行っていますが、関西エリアではまだ始まったばかりです。
今後もライフ様をはじめ、行政の方の協力をいただきながら進めていきたいと思っています。
CHISHIKI浜での活動はその第一歩でもありますので、これを今回だけで終わらせず、継続する事でお客様の環境について意識していただけるきっかけになるかなと思っています。

                                 

現地調査で見えた「海の現実」

 

以前取材した時のなにわCHISHIKI浜の様子

  • 「なにわCHISHIKI浜」は以前海と日本プロジェクトin大阪でも取材した事がある、南港の工業地帯の真ん中にある干潟です。
    潮の流れの影響でごみが溜まりやすく、管理の難しい干潟ですが、多くの生物が存在しており多くの学びを与えてくれる貴重な干潟です。

コラボ缶の背景には、実際の現地活動の経験もあります。

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株式会社ライフコーポレーション/秘書・広報部兼サステナビリティ推進部/担当
三日月 理子さん


普段足を運ばない場所ですが、ごみの多さに驚きました。
学生と一緒に活動することで現状を知り、同じ目線で学ぶことができました。

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株式会社ライフコーポレーション/サステナビリティ推進部/担当
北河 英美里さん


大阪の海は綺麗なイメージではなかったんですけど、CHISHIKI浜にはいろいろな生き物がたくさん居て、大阪の海を守る意義を改めて実感しました

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サッポロビール株式会社/近畿流通本部/第1営業部/部長
岡崎真吾さん


こんなところに干潟があるのかという驚きと、ごみも多いんですけど生物の多さに驚きました。
現地では水中ドローンで海中映像も見る事ができ、そこに住む生物の多さを感じる事ができました。
また、貧酸素状態になった砂浜に酸素を取り込むために、学生さんが一生懸命スコップで砂を掘り返すのも拝見しました。

                                 

大人から子どもへ ― 海の関心をつなぐ

 

海への関心について、日本財団のアンケートによると大人の興味関心が下がる一方、子供の海への興味関心は上昇傾向にあります。
これは子供の海の体験が大人の事情で減っている事が浮き彫りとなった結果です。
大人の飲み物であるビールに海をモチーフとしたイラストを載せる事で、大人から子供まで多くの方が海や環境に興味を持ってもらえると良いですね。

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